9月初日、大阪南港のインテックス大阪で開催れた資産運用EXPO関西を見学してきた。このイベントは年に数回やっていると思うが、基本的には株式等の金融商品や不動産投資に関係する企業が集まるPRイベントになっている。
有名投資アドバイザーや経済アナリストによる講演が多数
この資産運用EXPOは基本無料で見学でき、しかもTVなどで有名な経済アナリストや投資関連のYoutuberで結構名前が知られている人の講演も事前参加登録するだけで無料で受講できるのが良い点。
今回は地上波TVやネットTVでも有名な森永卓郎氏とYoutuber兼ファイナンシャルプランナーの井上ヨウスケ氏の講演を受講させてもらった。 どちらの講演も無料の為かほぼ満席状態で行われていたのが印象的だった。
両名の講演で主に話があったのはやはり株式投資、または投資信託にまつわる話であり、自身の体験談や周囲の関係者の事例をもとに話をされていたが、結局のところリスクはどうしても付きまとうもので100%安心な投資はないという結論。 ただ、短期的に利益を得ようとする場合は上下の振れ幅も大きいので場合により大儲けになるか大損になることを覚悟する必要がある。その反面15年、20年の長期で投資することにより大きな利益はなくても確実に元本を増やせる、というものだった。
投資を始める時期として今は適当か
この問題について森永氏の意見としては、実際には株価が下がり上昇する前に買うのが理想で、現在はこの1、2年の日本、米国の株価上昇がある程度安定しており、米国の利上げの動きもひと段落していることもあり、あと数年はこの状態が続きそうなので、短期運用は避けた方が良いと言う考え。ウクライナ戦争の行方によってはリーマンショック的に経済がダウンすることもあり得ると。
円安に関しても日銀の今後の政策にもよるが、現在の1ドル145円のレベルを120円程度にするには金利を操作しても3年以上は掛かるだろうとのこと。 もちろん現在の貸出金利を不用意に上げると中小企業や住宅ローン返済にも大きな打撃になることについては政府の考え方次第だという。 結論的には今は買い時ではないと言う意見ではないかという印象。
一方、井上氏のお話だとあくまでも長期運用としての投資信託を勧められていた。中でもインデックスファンドが分散投資の上で手離れが良く、これまでの実績から確実性が高いとのこと。特にこれから投資をスタートする場合は、米国株だけのファンド(S&P500など)よりもe-Maxisの全世界株式(オールカントリー)への投資を推奨されていた。
海外の不動産、株式投資に関して
今回の資産運用EXPOで株式投資関連の企業を色々と物色しようとしていたが、実のところ会場で目立っていたのは不動産関連、それも海外不動産を扱う企業がやたらと目立った。とりわけ、フィリピン不動産、株式への投資を宣伝する企業が多数出展してしていたのは印象的だった。
確かにこの10年くらい、フィリピンには中国資本をはじめ多くの外国からの投資が入り、マニラ市内の新築マンション(コンドミニアム)建設の勢いはかなりのものだったことは目で見て承知していた。その当時から少しバブル的な感じはしていたが、コロナ禍を経て日本へもその波が押し寄せている。
特長的なのが今後4、5年先に完成する予定の物件の先行買付で、その利点としてかなり低い投資額でスタートできる点。また、扱う物件は日系をはじめローカル資本でも大手のディベロッパーのものに限定、物件のロケーションとしてもマニラ中心地というもの。 フィリピンの2022年経済成長率は7.6%で、ASEAN地域ではNo.1。 今年に入りインフレとそれに伴う金利高が足を引っ張っている状況で6%程とやや鈍化しているがでそれでも成長率としてはかなりのもの。
まだまだ、自国通貨に不安があるものの、タイ、インドネシア、ベトナムなどといったASEAN先進国に遅れること20年、ようやく陽がさしてきた感のあるフィリピンだが今後も開発の余地があることを考慮すると当面は期待できそう。
とはいえ、現実問題としてフィリピンの不動産に投資するなど大それたことが出来るほどの輩ではないのでこの話に乗ることはないが、間違いなく日本国内では不動産も株式も大きな飛躍はできないので外国に注目が集まっているのだと思う。資産がある人は要注目だろう。
最後に
初めてこの展示会を訪問したが、平日にもかかわらず多くの人が訪れていたのは意外だった。それだけ現在の日本の経済環境の悪さに対抗する手段を模索している人々の思いが感じられる。 来場者には若年層も見られたので以前よりも投資に関心を抱く若者が増えていることも認識させられた。
おそらく半年後くらいにまた開催されると思うが時間があれば足を運びたい。